17  人は、ミネラル(鉱物)を単体で摂っても、吸収できない
  どうすれば、ミネラルを効率よく吸収できるのだろうか?
 
 ミネラルは「鉱物」、イオン化(溶けて)して、はじめて吸収される
女性が貧血気味と診断されて、「鉄剤」を、処方されるケースが多い。
また、カルシウム不足と診断されて、「カルシウムの錠剤」が処方されている。
実は、「鉄剤」「カルシウム剤」は、身体に吸収されにくく、摂りこまれない。
つまり、せっかく、飲んでも、吸収率が悪いので、出ていくほうが多いのです。

人(動物)は、鉱物であるミネラルを、摂っても、吸収しにくい

   昨今、ミネラル不足が叫ばれ、ミネラルを補給するように
指導が出ていますが、ミネラルは、吸収されにくいという盲点があります。ミネラルは、鉱物ですから、イオン化(溶けて)
金属イオンとなっていないと身体に摂りこまれないのです。

いったい、どうすれば、吸収できるのだろうか?

私達は、なぜ、植物や海藻を食べるのでしょうか?答えは、
ミネラルを摂取する為でした。(※草食動物→肉食動物)
植物は、根から酸(根酸)を出して、土壌中に含まれている金属であるミネラルを溶かして、植物中にとりこみます。海藻は、海水に含まれているミネラルを
とりこみます。植物や海藻に含まれたミネラルは、水溶性となっていて、私達や動物は、効率よく吸収でき、身体に摂りこみ、使えるようになります。

草食動物は、草などから、ミネラルをとりこみます

草を食べている=ミネラルを食べているので、四六時中、食べています。
草食動物は、離乳してから、草を食べて、大きく成長します。
その草食動物を、肉食動物は捕食して、間接的にミネラルを摂りこみます。
特に、未消化の内臓から、食べ始めるのです。
私達の食べているお肉の多くは、「草食動物」でした。その理由のヒントは、
「腐る」・「犠牲」という漢字にありました。(◎◎ページで解説)
栄養学においては身体の約20%がタンパク質だから、たんぱく源を摂取することを勧め、肉食を推奨します。タンパク質は三大栄養素の一つむことができます。

     
水分   65%  
タンパク質  20%  
 脂質  15%  
ミネラル  6%  
 糖質  1%  



【成人の体組成(体重60kgの場合)】

  • 水分 : 62.6%
  • タンパク質:16.4%
  • 脂質:15.3%
  • ミネラル:5.7%
  • 糖質:1%未満



補給するように指導が出ていますが、ミネラル摂取には、吸収されにくいという盲点があります。
ミネラルは、鉱物ですから、イオン化(溶けて)されていないと吸収できません。金属イオンとなっていないと身体に摂りこまれないのです。




海水には、塩素イオンやナトリウムイオンをはじめとして、天然にある118の
元素(ミネラル)の全てが溶け込んでおり、これが塩辛さの原因です。
つまり、海水には、地球上のすべての「ミネラル」が溶け込んています。
ミネラルの宝庫である海水から、水分を飛ばしてできる結晶が、「塩」。
つまり、「塩」は、ミネラルの結晶で、化合物(塩素+ナトリウム)。
人々は、科学の知識が少なくても、経験則を積みかさね、お塩を調味料として使い、きちんとミネラルを補給してきたんですね。
栄養学上では、ミネラルの歴史は浅く、昭和22年から行われている「国民栄養調査」によると、「ミネラル」という単語が出てくるのは、昭和55年
(1980年)である。注目されてきたのは、40年ほど前からです。
 三大栄養素にビタミンとミネラルが加わったものが5大栄養素

減塩が健康に良いと叫ばれたのは、1979年(昭和54年)頃から

ミネラル補給の基本のキは、ミネラルの結晶である「お塩」からです。
昨今、厚生労働省は、減塩(塩分控えめ)が、健康に良いとしながら、一方で、
多くの人々が、ミネラル不足になっていると説明しています。
「健康日本21」(2000年から)では、日本国民が健康になる為の施策ですが、
多額の税金を投入しているにもかかわらず、一向に医療費(50兆円)は減りません。

海水の塩分濃度は、3.5%前後 海水の成分の内訳は

海水の成分(イオン)  g/kg  
数値は% 海水中の
濃度
血液中の
濃度
組織液中の
濃度
ナトリウム  32.4 36.3 34.2
塩素 58.2 40.6 42.3
カリウム 1.2 1.7  1.6 
カルシウム  1.2 1.1 0.5 
マグネシウム 3.9  0.3 0.2 
成分の比率ですが、海水と人体とでは
マグネシウムの比率が、大きく異なり
海水には、人体の比率の約50倍、含まれている
 塩素イオン  19.353
 ナトリウムイオン  10.766
 硫酸イオン  2.708
 マグネシウムイオン  1.293
 カルシウムイオン  0.413
 炭酸イオン  0.142
 臭素イオン  0.067
 合 計 34.742


参考となるリンクやページ

 

3.5%程度の塩分濃度
海水には、塩分として
ミネラルが溶け込んでいる
 塩分の内訳



海水の塩分濃度と成分
3.5%程度の塩分濃度
海水には、塩分として
ミネラルが溶け込んでいる
 塩分の内訳
 解決策は、血液・体液の塩分濃度を、0.9%にもっていく事
 健康への一里塚 ステップ① 健康の第一要件 0.9%塩漬けがいいですか、クスリ漬けを選びますか

塩蔵品や発酵品において、塩があまいと腐りやすくなる

塩蔵品、ちゃんと塩が効いていれば、きちんと保存ができ、発酵していきます。
つまり、発酵と腐敗は、塩分濃度によるもの。人に良くないモノが「腐敗」。
身体の塩分濃度が0.9%を維持できないと、身体が腐りやすくなります。続くと
色々な症状が出てきて、しまいには、病気を誘発します。不定愁訴の原因や、
生理痛の原因等は、身体の塩分濃度不足によるものが多いのです。それらの症状で
病院に行くと「原因がわかりません」と診断され、『とりあえず』のクスリが処方されます。特に生理痛の場合は、「ピル」のクスリが処方されたり、トンデモ
!!!
身体の中での塩分の役割
最も活躍するミネラル
細胞を正常に保つ
神経伝達・電解質
浸透圧に関わる
筋肉を動かす
消化・吸収に関わる
体温を上げる
 ナトリウムポンプ
 体液の原料となる

塩分濃度0.9%が、狂うとなぜ、おかしなことになるのでしょうか

人の身体は、塩分濃度が0.9%の塩漬け状態になろうにコントロールされている。
恒常性(ホメオスタシス)という。しかし、減塩などして、身体の塩分濃度が
不足がちになると、ミネラル(塩分)の貯蔵庫である骨から、血液中に補填しようと働きます。その結果、骨が弱くなる症状、骨粗しょう症になります。昔から
骨にばっちり身が入っているお年寄りは、丈夫(健康)だといわれました。
  大昔のお話です。大昔の海水は酸っぱい味だったのだそうです。大昔、地球自体から吹き出した多量のガスの中には水素、水蒸気、塩素が含まれていました。そして、地球の温度が下がりだすと空中にさまよっていた水蒸気は水となり、地上に雨となって降りそそぎ、地下に浸透した水は温泉のようにお湯となって地上に吹き出してきました。その繰り返しを何千年も続けている間に海ができたそうです。
地球内部から吹き出た塩素ガスは水に溶けやすく、雨と一緒になって海に溶け込み塩酸となり、強い酸性を示すようになり、酸っぱい味になったのです。
塩酸の海は、長い年月を経て、海中の岩石の中の鉄やカルシウムなどを溶かし込み、徐々に海の水は酸性から中性に変化して現在のような海になりました。


海水には、地球上のすべての「ミネラル」が溶け込んているようです。
ですから、「塩分」とは、ミネラルが溶け込んだ状態を指します。
羊水や人の身体に含まれている塩分と、海水に含まれている成分は、非常に、
酷似しています。ただし、大きく異なるのが、マグネシウムの含有量です。
海水には、マグネシウムが、人体の約50倍、含まれています。ここが重要です。
ニガリの主成分である「マグネシウム」が、人体に害がある事を、経験則を積みかさね、塩造りに生かしてきました。塩造りの生産の歴史においても、明らかです。
 
海水には、塩素、ナトリウム、硫黄、マグネシウム、カルシウム、カリウム、炭素、臭素などが溶けています。このうち塩素とナトリウムだけで85%にもなります。塩素とナトリウムが化合すると塩化ナトリウム、つまり塩で、これがしょっぱい原因です。先に挙げた8つを合わせると全体の99%を占めることになります。

それでは、何故しょっぱい海水ができたかと言えば、地球の歴史を遡ることになります。
地球ができたのは今から46億年ほど前のことです。
そのころの地球は、表面はマグマで、空は水蒸気や塩素ガスで被われていたのですが、地球の温度が下がるに従って、空にあった水蒸気は雨となって塩素を溶かしながら地球に降り注ぎ、それらが窪地に溜まるようになりました。これが海の始まりで、43億年ほど前の話です。

最初の海は、塩酸が含まれた酸性の海水だったのですが、徐々に岩石に含まれるナトリウムと反応して中和され、現在のような海ができました。つまり塩素を含んだ水にナトリウムが溶け、塩化ナトリウム(つまり塩)の水ができたのです。この時から海水はしょっぱかったはずです。
 

身体の中で重要な役割がある「塩分」なぜ、塩が悪者扱いされてきたのか?


 海水には、塩素イオンやナトリウムイオンをはじめとして、
天然にある92の元素の全てが溶け込んでおり、
これが塩辛さの原因となっています。

 *大昔の海水は酸っぱかった*

 地球が誕生した今から約45億年まえの海水は酸っぱい味だったのだそうです。
地球の誕生当時は、地球自体から吹き出した多量のガスの中には水素、水蒸気、塩素が含まれていました。
そして、地球の温度が下がりだすと空中にさまよっていた水蒸気は水となり、地上に雨となって降りそそぎ、
地下に浸透した水は温泉のようにお湯となって地上に吹き出してきました。
その繰り返しを何千年も続けている間に海ができたそうです。
地球内部から吹き出た塩素ガスは水に溶けやすく、
雨と一緒になって海に溶け込み塩酸となり、強い酸性を示すようになり、
酸っぱい味になったのです。
塩酸の海は、長い年月を経て、
海中の岩石の中の鉄やカルシウムなどを溶かし込み、
徐々に海の水は酸性から中性に変化して現在のような海になりました。

 

*海水の成分*

イ オ ン g/㎏
塩素イオン 19.353
ナトリウムイオン 10.766
硫酸イオン 2.708
マグネシウムイオン 1.293
カリウムイオン 0.403 
カルシウムイオン 0.413
炭酸イオン 0.142
臭素イオン 0.0674


 数字は%  海水中の濃度  血液中の濃度  組織液中の濃度
ナトリウム  32.4 36.3  34.2 
 塩素 58.2  40.6 42.3 
 カリウム 1.2  1.7  1.6 
カルシウム  1.2  1.1  0.5 
 マグネシウム 3.9   0.3 0.1 
       


編集用:noteブログと連動させる「目次」

1.(表紙の表)
2.(表紙の裏)序章:はじめに読むお話
3.目次のページ
4.日本人は世界一塩分摂取量が多い
5.人は羊水で育まれ、呼吸して、赤い血潮を巡らせて生きている
6.人が追い求め、つくり続け、使い続けてきたもったも確かで安全
7.日本の風土と日本人の体質
8.欧米の風土と岩塩とお水
9.岩塩とミネラルウォーター
10.ミネラルについて


11.なぜ、北へ行けば行くほど、味付けが濃くなるのか
12.風邪をひくメカニズム
13.栄養学にかけているもの「旬」
14.細胞レベルのお話 サラダ理論
15.海は生命の源 お塩は命 塩が合わない人などいない  更新済み
16.人が追い求め、造り続け、使い続けてきた最も確かなものが塩
 更新済み

17.
人は、ミネラル(鉱物)を単体で摂っても、吸収できない
18.塩化ナトリウムの誤解を解く 塩化ナトリウムは悪者か? 更新済み
19.酸と塩基 ちょっと難しいお話 でも重要
20.重炭酸緩衝系
 マスク着用の弊害  重曹について



21.塩化ナトリウムは身体にとって必要か?
22.食塩と制製塩の違い お塩の製造工程と成分表
23.科学の証明より、漬物が証明するお塩のパワー
24.漬物で起きていることは、身体でも起きる

25.お塩(塩分)が使われる順番 口から肛門まで一本の管
26.人は腎臓から死んでいく 肝腎要のお話①
27.腎臓病のお話 尿からタンパクが出る
28.タンパク質のお話 スパイクタンパク
29.ワクチンについて
30.解毒について

29.
30.


 

海水はなぜ塩からいの?

食塩の主成分が溶けているから

海水には、塩素、ナトリウム、硫黄、マグネシウム、カルシウム、カリウム、炭素、臭素などの元素が溶けています。このうちの85%を占めるのが塩素とナトリウムです。すなわち食塩の主成分である塩化ナトリウムが溶けているから塩からいのです(市販の食卓塩のビンに食塩の成分が記してあります)。

それではなぜ塩が溶とけているのでしょうか? これを考えるには太古の地球にさかのぼる必要があります。46億年前、誕生したばかりの地球は微惑星の衝突により非常に高い熱を帯びていました。そのため水は蒸発した状態で存在していたのです。しかし、微惑星の衝突が減少すると、次第に地球は冷え、水蒸気は雨となって地上に降り注ぎました。この雨は大気中の塩素ガスを溶かしながら降ったため、塩素を含んだ水が大地に溜まりました。これが海の始まりです。その後、酸性の海は徐々に岩石に含まれるナトリウムにより中和されていきました。つまり塩素を含んだ水にナトリウムが溶け、塩化ナトリウムを含む水ができたのです。このときから海水は塩からかったはずです。

海の塩からさが一定なのはなぜでしょうか? 塩からさは、塩の濃度で決まります。塩の濃度は、水の量と塩の量で決まります。さらに時間を考慮すると、塩の量は塩が供給される速度(供給速度)と塩が除去される速度(除去速度)で決まります。海の塩からさが短い期間で変化しないのは、これらが釣り合っているからです。

海の水は年間 425 兆t蒸発します。これに対して雨は 385 兆t降り、川の水は 40兆t流れ込みます。大雑把にいうと、このように海水の量は差し引きゼロです。

一方、川の水は岩石の塩分を溶かしながら海に注ぎ込まれますので、海には絶え間なく塩分が運ばれています。他にも、小さな粒になって空から降ったり、海底火山の爆発やマグマの噴出によっても供給されます。これだけでは塩が増える一方ですが、実際は一定の割合で海水から除去されています。例えば、生物に取り込まれたり、溶けていた塩が沈殿したり、乾いて結晶になったりします。ただし、すぐに海から除去される元素もあれば、いつまでも海の中をさまようものもあります。これを滞留時間といいますが、長いのは塩素(1億年)やナトリウム(2億6000万年)、短いのはカルシウム(100万年 )などです。いずれにしても、海水の量、海に入ってくる元素量、滞留時間、そして出ていく元素量がうまく釣り合っているので塩からさも一定なのです。

福島朋彦(東京大学)

 

体液の塩分濃度の調節魚類の血液(体液)の塩分濃度も陸上動物の血液(体液)の塩分濃度と大きな差はない。
すわなち、海水魚は自分の体液よりも濃い海水中で生活し、淡水魚は自分の体液よりも薄い淡水中で生活する。
そのため浸透圧の関係で、海水魚は体液が外に抜け、淡水魚はまわりの水が体内に入り込む。
だから海水魚は大量の水を飲み、エラから塩分を排出するしくみがある。
逆に淡水魚は多量の尿を排出し、塩分は尿細管で回収する。
サケやウナギ、あるいはアユといった成長の段階で海水と淡水を生活の場を変える魚は、
その際にごく短時間でこうした代謝のしくみを変えることができる。

 海水中の塩分は血液(体液)よりも濃いので、ヒトが海水を飲むと血液(体液)の塩分濃度が高くなり、
ますます喉が渇くことになる。だが、海鳥やウミガメは海水を飲んで水分を補給することができる。
これは目と鼻の間にある涙塩腺という器官で、余分の塩分を排出することできるからである。
産卵のために上陸したウミガメが産卵時にあたかも産みの苦しみで涙を流しているように見えるが、
じつは涙塩腺から塩分を排出しているのである。

 
   海水中の濃度  血液中の濃度  組織液中の濃度
ナトリウム   32.4 36.3  34.2 
 塩素 58.2   40.6 42.3 
 カリウム 1.2  1.7  1.6 
カルシウム  1.2  1.1  0.5 
 マグネシウム 3.9   0.4 0.2 
       
塩化ナトリウム [NaCl]
塩化マグネシウム[MgCl2]
硫酸マグネシウム[MgSO4]
硫酸カルシウム [CaSO4]
塩化カリウム  [KCl]
その他
  77.9
  9.6
  6.1
  4.0
  2.1
  0.3
 
 人体を構成している元素の割合が記載されている。 表には、「酸素65.0%、炭素18.0%、水素10.0%、窒素3.0%、カルシウム1.5%、リン1.0% 、硫黄0.25%、カリウム0.2%、ナトリウム0.15%、 塩素0.15%、 マグネシウム0.05%」とまとめられている。